オートミールとダイエットひとまとめ

オートミールとダイエットひとまとめ

オートミール

オートミールの原料
オートミールはオーツ麦を加工したものです。

オーツ麦は燕麦とも言われ、食物繊維が豊富です。

オーツ麦は英語では oats と言いますが、日本語では燕麦(エンバク)とも言います。

オーツ麦はミネラル・タンパク質が多いですが、ビスケットなどには使われますが、グルテンを持たないため小麦ほどパンの原料には向いてはいません。

粗挽きもしくは圧扁したものは代表的朝食用シリアルになります。またビールやウィスキーの材料としても使われます。

また最近ではカドミウムをはじめとする重金属の吸着にすぐれている性質を利用して、土壌汚染の修復に利用されることもあります。

オーツ麦はそのままでは調理するのに時間がかかるため、短時間で出来るように、挽き割りにしたり、蒸してローラーで平たくつぶしたりしてあります。

今はオートミールに加工され短時間で調理できますが、オーツ麦は一世紀の終わりごろにはヨーロッパにおいて主食として用いられる大切な作物として栽培されました。

オートミールという言葉の示すこと
オートミールと言いますと、一般にはローラーでつぶした上に調理までしてしまい、これを乾燥させたもの、つまり「インスタントオートミール」のことを指すことが多いようです。子供用に甘味や果物の風味などをつけ、ビタミン類を添加した商品も販売されています。
また、アメリカのホテルで「オートミール」を注文すれば、オートミールで作ったお粥が出てくるでしょう。このように調理した状態も含まれています。
さらにはオートミールのコート、と言えばオートミール色をしたコートを意味します。オートミール色と言う色を言う場合もあります。
オートミールの用途としては、ビールや化粧品、石鹸、外用薬品、肉の缶詰などに添加されることもあります。
オーツ麦から、特に水溶性食物繊維に富む外皮のみを取り出したものを「オートブラン」と言い、アメリカなどではスーパーマーケットなどで販売されています。

オートミールの食物繊維
オートミールは食物繊維に富んでいます。このオートミールの食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の両方が含まれています。食物繊維とは、「人の消化酵素で消化されない食品中の成分」、と定義されています。
オートミール100gの中には、食物繊維が9.4g含まれており、穀類の中ではトップクラスです。ちなみに玄米の食物繊維は3gです。
食物繊維の健康への関心が高まり、アメリカ合衆国では、1980年に食生活指針が策定された前後で、ブームになりました。1984年10月にケロッグがアメリカ国立癌研究所に認定を受け自社製品に食物繊維の多い食品はある種のがんを予防すると表示しています。その後、他のメーカーもこれに追従し、食物繊維を多く含むシリアル食品を食べる家庭は200万世帯に達しています。

オートミールのコレステロール低下作用
オートミールの水溶性食物繊維は食べたものの中のコレステロールや胆汁酸に絡みつき、排出する作用を呈します。コレステロールの吸収が少なくなることと、胆汁酸が排出される事によって、血液中及び体内のコレステロールは分解し、低下してきます。この胆汁酸は体内のコレステロールを分解して作られたものであって、本来腸壁から吸収されてコレステロールに戻されるはずだったのですが、これが排出されるためにコレステロールが少なくなるのです。
また、オートミールの中の不溶性食物繊維は腸壁を刺激して活動を活発化させ、排出をうながします。
結局、オートミールの食物繊維は、身体の奥にあったコレステロールを排出する作用を持っているわけです。
アメリカでのことですが、1980年代後半にはオートブランがコレステロール値を改善するとしてブームになり、1989年にピークを迎えました。ブームは1990年代初めには衰えましたが、1997年1月にアメリカ食品医薬品局がオートブランやロールドオーツを摂取すれば心臓病にかかる危険が低くなるという表示をつけることを許可したところ、そのときを境としてオーツ麦関連製品の人気が再燃しています。
オートミールの糖尿病予防効果
オートミールの水溶性食物繊維は食べたものの中の炭水化物などに絡みつき、消化吸収を遅くします。その結果、血糖値の上昇を抑制し、インスリンの分泌を抑え、膵臓の負担を軽くします。このため糖尿病の予防に役立ちます。
食事後には血糖値が上昇しますが、血糖値の上昇を抑えるためインスリンが分泌されます。インスリンは膵臓から出されますが、あまりにも大量にインスリンを要求することが続きますと、膵臓のインスリンを作る機能に支障をきたすようになり、ついにはインスリンが出てこなくなったり、インスリンの働きが悪くなってしまいます。その結果血糖値が高いままとなって、尿の中にまで糖が出てきてしまいます。これが糖尿病です。
このような糖尿病を予防するためには、食事後、血糖値を急上昇させなければよいわけです。
そうすれば膵臓を傷めることもありません。つまり、オートミールは消化を遅くすることによって、血糖値の急上昇を抑制します。
このように、オートミールは糖尿病の予防に役立つのです。

オートミールの動脈硬化予防効果
オートミールの水溶性食物繊維は食べたものの中のコレステロールや胆汁酸などに絡みつき、消化を遅くして排出を助長します。その結果、血液内のコレステロールを減少し、血管内壁への付着を少なくします。
血液内のコレステロールを減少し、血管内壁への付着が少なくなれば、動脈硬化は予防されます。
水溶性食物繊維が腸内の胆汁酸に絡みついて排出しますが、この胆汁酸は善玉が運んできたコレステロールから出来たものです。
ですから、オートミールを摂取しますと、体内のコレステロールは減少し、血管壁にもぐりこんでいたコレステロールも減少してきます。これは動脈硬化の改善を行っていると言うことです。
このような血中コレステロール濃度が低くなるという研究結果は数多く報告されています。また、燕麦に含まれるβ1,3-グルカンは心臓病を発症するリスクを低くするされ、アメリカ合衆国では、1980年に食生活指針が策定された前後で、健康への関心が高まっていきました。

オートミールの高血圧改善効果
オートミールには、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の両方が含まれています。
善玉が運んできたコレステロールは肝臓で胆汁酸になって腸内に分泌されますが、水溶性食物繊維は、この胆汁酸に絡みついて排出してしまいます。本来はこの胆汁酸は再吸収されてコレステロールに合成されるはずだったのですが、排出されたためにコレステロールが減少しますので動脈硬化が改善されることになります。オートミールの摂取により、血管の弾力が回復し、血液が通りやすくなってきます。この結果、血圧が下がるわけです。

オートミールは心筋梗塞を予防する
心筋梗塞は、心臓の筋肉を養うための動脈に、ゴミが流れてきて詰まってしまい、心臓の筋肉が壊死する病気です。これは人の生命に直接関係する重大な病気です。
今、ゴミが流れてきて詰まると言いましたが、このゴミというのは実は動脈硬化させているコレステロールの塊りです。このビラビラした塊りが剥がれて流れてくるのです。そうして動脈硬化で血液の通り道が狭くなっている心臓の動脈に詰まってしまうわけです。
オートミールは腸の中で胆汁酸を絡めとったり、食べ物の中のコレステロールを絡めとったりして排出する作用が有りますので、体内のコレステロールが減少し、動脈硬化が改善されます。
動脈硬化が改善されれば、心筋梗塞も起こりにくくなります。ですから、結局オートミールが心筋梗塞を予防したと言うことができるわけです。

オートミールは脳梗塞を予防する
脳梗塞は、脳内の動脈に、ゴミが流れてきて詰まってしまい、脳の細胞が壊死する病気です。これは人の生命に直接関係する重大な病気です。
このゴミが流れてきて詰まると言うのは、前述の心筋梗塞と同じ理由です。ただそれが心臓に詰まったのではなくて脳に詰まったと言う違いだけです。ですからオートミールによって動脈硬化を改善すれば、脳梗塞も予防できるのです。

オートミールはサラサラ血にする
サラサラ血にするためには、血液中のコレステロールと血糖値を減少しなければなりませんが、コレステロールの減少と血糖値の減少を同時に行うことの出来るのがオートミールです。オートミールを食べることによって2つの改善が同時に出来ます。
オートミールの水溶性食物繊維が食物の中にある炭水化物の消化吸収を阻害しますので、血糖値は上昇しにくくなります。その上、オートミールの不溶性食物繊維は腸壁を刺激してぜんどう運動を促し、排出してしまう働きをします。
このように、コレステロールの減少と、血糖値の減少に効果を発揮し、血液をサラサラにしてくれるのです。
オートミールによるダイエットは、栄養バランスを崩すことなく、健康的に、サラサラ血にしながら体脂肪を減少してくれます。オートミールは肥満の解消ばかりでなく、高血圧、高脂血症、糖尿病にも役立ちます。

 

ダイエット

オートミールのカロリーとダイエット
オートミールは100g当たり380kcalの熱量を持っています。
ダイエットのためには1日300kcalほど摂取カロリーを減らさなくてはなりませんが、どのようにすればよいでしょう。
普通の食事をしている場合、朝食は大体500kcal程度のものです。これをオートミールに置き換えることによってダイエットを効果的に成し遂げようと言うわけです。500kcalの所を200kcalにすれば300kcal減少できます。
そこで、オートミール30gをお粥にします。30gですからこの分で約100kcalです。そこへ、牛乳や蜂蜜、あるいは乾燥果物などを入れますと、大体200kcal近くになります。
これでも不思議なほどお腹が膨れます。食物繊維が多く、これが水分を吸って膨張する効果なのです。ダイエットのために空腹感に耐えると言うのはとても大変なことです。このダイエット方は昼食も夕食も今までと同じでよいです。よいというよりも、同じにしてくださいと言う意味です。それは色々の食材によって栄養バランスをとるためなのです。このようなダイエット方法は比較的我慢を強いることが少ないと思います。
ダイエットを行うからにはリバウンドを生じないようにしなければなりません。ダイエット達成後に小食にっていることが解決策になります。自分に合ったダイエット方法を取り入れるべきですが、このダイエット方法も参考にされるとよいのではないかと思います。
東欧やアメリカでは、朝食にオートミールの粥を摂る人が沢山います。このような生活様式は決して無理な様式ではないということです。アメリカに出張したと思えばいかがですか。このような食生活に慣れることができれば、ダイエットが成功できるのです。

オートミールのダイエットに効く成分
オートミールは穀物ですから炭水化物であるでんぷんが主体ですが、ダイエットに有効な成分は食物繊維です。他の穀物よりも食物繊維を多く含んでいることが特徴です。例えば玄米の3倍も食物繊維を持っています。
一般に植物の種子の中にはでんぷんがありますが、これは天然の高分子であり、硬い結晶状態になっています。
これに水と熱を加えますと、結晶状態が分解され、人が食べたとき消化吸収できるようになります。
このように結晶状態を分解することをアルファー化と言いますが、こうすることが調理の一番の目的です。
オートミールならではの成分はその食物繊維ですが、その食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維があります。特に水溶性の食物繊維は食べたものに絡み付いて消化吸収を遅くし、排泄にまで至らしめます。言い方を変えれば、食べたものを包んで出す作用を持っているわけです。このためダイエット効果は一段と高まります。
更に体内のコレステロールを排出する作用もあります。善玉が運んできたコレステロールは肝臓で胆汁酸に変えられますが、これを包み込んで排出するため体内のコレステロールが減少してくるのです。この作用は、摂取熱量と別のダイエット効果を発揮しているわけです。
オートミールは便秘によい
ダイエットのためには健康的な身体とするために、お通じを良くすることが必要です。 オートミールには水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も両方が多量に含まれています。
両方ともが含まれているということは健康やダイエットには都合のよいことです。水溶性食物繊維は腸内で色々のものに絡み付いて消化吸収を妨げ、不溶性食物繊維は腸壁を刺激してゼンドウ運動を促進し、排出をしやすくするのです。
オートミールを食べますと、一緒に食べた食品に水溶性食物繊維が混ざりこみます。この繊維は、繊維と言うよりドロドロの糊のような感じの物だと思われれば良いでしょう。これには水分を取り込んだら放さないという効果があります。ですからいつまでも柔らかい状態を保ってくれるわけです。便秘を引き起こす原因の一つが、便中の水分が不足してくることです。水分が無くなり始め、硬くなってきますと当然排出も難しくなってきます。するとますます水分が失われ、どんどん出にくくなってしまいます。このような悪循環を改善し便通が良くなります。
腸の中に便を溜め込んでいるようではすっきりした健康体とはいえません。オートミールは便秘を解消し、ダイエットに協力してくれます。

オートミールのダイエット効果

オートミールでダイエットは出来ますが、決して痩せ薬ではありません。オートミールを食べたから痩せられると言うものではありません。ダイエットするためにはしっかりした考え方が必要です。要は、一日に摂取カロリーを300kcal低減するようにすることです。
普通の食事をしている場合、朝食は大体500kcal程度のものです。これをオートミールに置き換えることによってダイエットを効果的に成し遂げることができます。500kcalの所を200kcalにすれば300kcal減少できます。そこで、オートミール30gをお粥にします。30gですからこの分で約100kcalです。そこへ、牛乳や蜂蜜などを入れますと、大体200kcal近くになります。今までの朝食をこのお粥に変えれば一日に300kcal低減でき、健康的なダイエットが出来ます。一月で1kgほどダイエット可能です。
本文の方に詳しく説明してありますが、リバウンドしないダイエットでなければ苦労も水の泡です。正しいダイエットには有酸素運動も必要ですし、最終的にはいわゆる胃袋を小さくすると言う所にまで到達することが必要です。そうして目標体重になった後も小食を続けることです。そうすれば完全にリバウンドしないダイエットが完成します。
いろいろのダイエット方法のうち、このサイトで取り上げているオートミールダイエットを選択された場合のことですが、オートミールによるダイエットでは体重減少のほかに次のような健康的効果が得られます。
ダイエットとともに便秘が治り、美肌を保てる。
また、そのダイエットによって高脂血症や動脈硬化が改善されます。 動脈硬化が改善されますと、高血圧、糖尿病、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の危険性が低下します。
ダイエットすることによって、このような健康に良い効果が期待できます。