オートミールとリン雑学>
オートミールとリン
オートミールダイエットオートミールはオーツ麦から作られますが、高い栄養価を持つと同時に多くの食物繊維を含んでいます。 この食物繊維は水溶性のものと、水に溶けない不溶性のものの両方を持っています。 オートミールの中の水溶性の食物繊維は水分を吸収しどろどろした状態になり体積膨張します。 そのため少量のオートミールでも満腹感を覚えやすく、ダイエットに適した食材です。 また、オートミールの中の水溶性食物繊維はドロドロになって食物を包み込み、摂取した食物を消化酵素に触れにくくしてしまいます。 そのためダイエットしていても腹持ちがいいのです。 一方不溶性の食物繊維は腸を刺激し、便通を良くします。 ダイエットのためには、朝食に約30gほどのオートミールと牛乳でお粥を作って食べるのがいいです。 オートミールにおけるリンの含有量 オートミールはオーツ麦を挽き割りにしたり、蒸して圧扁したりして作りますが、オーツ麦は昔、小麦畑の中の雑草だったのです。 耐寒性も強く、小麦が取れない年でもオーツ麦は生き残りました。これを栽培して食料にするようになったのです。 このように強靭であるためか、色々のミネラルを豊富に含有しています。 オートミールは、身体の構成やエネルギー代謝に大切な作用をするリンを他の穀物より比較的多く含有しています。 文部科学省の発表している「食品成分表」によれば、オートミール100g中に、370mgのリンを含有しています。 これは穀物の中ではトップクラスであり、うなぎのかば焼き以上の含有量です。 リン身体の構成材料リンはカルシウムに次いで体内に多く含まれているミネラルです。 その量は驚くほど多く、体重50kgの人ならば、約500gものリンがあるのです。 このリンは骨や歯を作る材料になります。体内のリンの80%ほどが骨や歯の中に存在します。 骨はカルシュウムだけで出来ているわけではありません。そのカルシウムとリンが結合して、ハイドロキシアパタイトという形で存在し、骨を硬く丈夫にする役目を持っています。 体内での働き リンは、エネルギー代謝になくてはならない成分です。 リン酸化合物であるATPは、エネルギーを蓄える物質です。 食事から摂られた糖質や脂質、たんぱく質は色々の経路を経てATPになっています。このATPが筋肉や臓器で分解されるその時にエネルギーが発生するのです。 リンがなければATPが作られず、エネルギーを出すことが出来ません。 また、リンは脂質と結合し、細胞膜の構成成分となり、神経機能に関係していますし、遺伝のための核酸になったり、浸透圧の調整や、pHの調節など整理機能を正常に保つために大きな働きをしています。 リンの吸収 リンは食事から摂取されますが、リンの多いものを食べれば血液中のリン濃度は上がり、少ないものを食べればあまり上がりません。 食べ物のリン濃度に直接影響されやすいわけです。 食べ物のリン濃度が非常に高いときは、血液中のリン濃度が上がり過ぎないように副甲状腺ホルモンが調整しています。余ったリンは排泄されます。 リンの過不足 リンは食物中に十分存在しますので、リンの欠乏症という例はないようです。 ただ、病気などによって血液中のリン濃度が低くなったときには、色々な神経的症状が現れますし、慢性的になりますと骨の強度が低下してきます。 リンを摂り過ぎますと、リン濃度を抑えようとしている副甲状腺が亢進されるという報告もあります。 食品添加物としてのリン リンは意外に多く食品に添加されています。 食品の結着剤として添加されたり、品質改良剤として添加されたりしています。 食品添加物としてリンが使用されているかどうかは表示を見れば分かるようになっています。 リン酸塩、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸などとしてあれば、それはリンを含む食品添加物が使われていることを示しています。 |