オートミールと亜鉛雑学>
オートミールと亜鉛
オートミールダイエットオートミールはオーツ麦を加工して作られます。 挽き割りにしたり蒸してローラーで押しつぶしたりして、調理しやすくしたものです。 中にはインスタントオートミールといって、ほとんど調理しなくても、ただお湯を注ぐだけでも食べられるようにしたものもあります。 オートミールは食物繊維を多く含むため、少量食べただけでお腹がふくれますのでダイエットに適しています。 ダイエットには色々な方法がありますが、炭水化物を摂らないとか、バナナだけしか食べないなどというダイエット方法も有ります。 しかしダイエットするにも健康に注意しなくてはなりません。ダイエットを行って身体を壊してはなりません。 朝食にオートミールのお粥を食べるのは非常に合理的で良い方法です。 オートミールは適度なカロリーを与えてくれますし、ミネラルも豊富な穀物です。 極端なダイエットは身体に良くありません。一日300kcalほどの低減が良いです。これで一月に1kgほどダイエットできます。 オートミールの亜鉛の含有量 オートミールは、色々のミネラルを含んでいますが、亜鉛も他の穀物と同程度に含んでいます。文部科学省の発表している「食品成分表」によれば、オートミール100g中に、2.1mgの亜鉛を含有しています。 これは色々の穀物の中くらいのレベルです。 動物性の食品では、カキに多く含まれ、13.2mg含まれています。 植物性では、ご飯一膳で1.1mg、納豆100g中には1.9mgなどとなっています。 亜鉛亜鉛は成人の場合、2gほど体内に含まれており、血液や皮膚に多く、そのほか骨や筋肉、腎臓、肝臓などにも存在します。男性の場合には、前立腺に多くの亜鉛が含まれていると報告されています。 性ホルモンの合成や精子の生成、あるいは性的機能にも関係していると言われています。 体内での働き 身体の中にはいろいろの酵素があって、実に多種多様な代謝などの働きをしています。 この酵素のお陰で私たちの身体はうまく動いているわけです。 言うならば、酵素はまるで潤滑油のような働きをしているわけです。 亜鉛は、その様な酵素を作るための成分の一つとして使われています。亜鉛なくしては身体はスムースに動けないのです。 また、亜鉛は細胞分裂を正常に行ったり、たんぱく質を合成したりすることにも役立っています。 身体の成長のためにはどうしても必要なミネラルです。 皮膚が炎症を起こしているときや、傷を回復しようとしているときには亜鉛が多く使われます。 また、亜鉛はホルモンの合成や分泌にも関係しています。 血糖値が上がるとインスリンが分泌され、血液中の糖濃度を下げてくれますが、亜鉛は、ホルモンの一つであるインスリンを作るためにも使われています。 亜鉛の吸収 日本人の食事摂取基準には、成人男子で一日8mg、成人女子で一日6mgの亜鉛を取ることを勧めています。 上限は、男女とも一日30mgとされています。 この値は、実は日本でのデーターが少なかったため、アメリカ、カナダ、イギリスなどのデーターを参考にして算出されたものだそうです。 亜鉛の吸収率はあまり高くありません。 亜鉛そのものの摂取量によっても異なってきますし、鉄や銅の摂取量にも異なった吸収率になってきます。 そのため何%と一概に言うことは出来ませんが、亜鉛の吸収率は大体30%程度と考えられています。 亜鉛の過不足 亜鉛が不足しますと、細胞の生成やたんぱく質の合成がうまく行かず、小児では発育が著しく遅れてしまいます。 思春期に不足しますと、いつまでも子供っぽく、性的な発達が遅れます。 成人男子の場合は、性機能不全になります。 妊婦の場合は胎児の成長不良を起こしてしまいます。 また、亜鉛は味覚を感じる舌の細胞の新陳代謝がうまく行かず、味覚が狂ってきます。 亜鉛の不足は皮膚炎を起こしたり、免疫力の低下なども起こします。 逆に、亜鉛を摂り過ぎますと、銅や鉄の吸収が妨げられ、貧血になることもあります。 目眩や吐き気などを呈することもあります。 しかし通常の食事をしている場合においては、亜鉛過多となった例は報告されていませんが、サプリメントなどで摂取するばあには気をつけなくてはなりません。 亜鉛のサプリメント わざわざ亜鉛を飲むなどということは考えられないように思われますが、実は亜鉛は男性の性機能を強くすると考えられていますので、その様な宣伝文句の元に多くのサプリメントが発売されているのです。 必要以上に摂取したからといって、強くなるかどうかは分かりませんが、亜鉛の不足によって男性の性機能が低下したことは確かですし、その様な場合には亜鉛を与えることで回復もしています。 亜鉛のサプリメントは適量にとどめておかねばなりませんし、このような機能回復のサプリメントに亜鉛が用いられているかどうか確認することも必要です。 味覚障害 亜鉛の不足による若い女性の味覚障害が増加していると言われます。 亜鉛は通常の食事ならば不足することはありません。 それなのにこのような症状になるのは、おそらく過度なダイエットが原因しているのではないかと推定されます。 ダイエットは健康的に行わねばならないのに、とにかく摂取カロリーを低下すればよいという安易な考え方でいますと、カロリーのみでなくいろいろのミネラルの摂取も不足してしまう可能性があります。 朝食だけオートミールにするというダイエット法はとても健康的で、亜鉛やその他のミネラル不足を心配することはありません。 また、極端なダイエットではないのですが、同じ目的で、動物性の食品を摂らず、植物性の食品のみに偏った場合も亜鉛の不足を生じ、味覚に異常を生じます。 たまにはカキも食べるようにしたほうがよいのではないでしょうか。カキは100g中に13.2mgの亜鉛を含有しており、ダントツです。 |