オートミールダイエットとメタボ診断基準

メタボ診断基準

メタボリックシンドローム診断基準

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームの略はメタボです。

メタボリックシンドロームとは、肥満・高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態を言います。

4つとも併せ持った場合、「死の四重奏」と言われます。

身体に脂肪が付きすぎると、血管の内面にも脂肪の塊が付いてきて動脈硬化になります。

するとその塊がはがれて血流にのり、脳に詰まれば脳梗塞ですし、心臓の血管に詰まれば心筋梗塞です。


メタボリックシンドロームの原因

高血糖や高血圧はそれぞれ単独でも動脈硬化しやすくなりますが、これらが多数かさなりますと、動脈硬化の発生頻度がますます高まります。

このようなリスクは、内臓脂肪による肥満が根本原因となっています。

しかし、2007年には、内臓脂肪だけが問題なのではなく、内臓脂肪も皮下脂肪も、メタボリック症候群としてどちらも危険であることが判明しました。


オートミールダイエット

オートミールはオーツ麦を加工して作られますが、オーツ麦は食物繊維を多く含んでいます。

オーツ麦の食物繊維はオートミールにも入っています。

食物繊維には、水溶性食物繊維のものと、不溶性食物繊維の2種類がありますが、オートミールにはその両方がたくさん入っています。

水溶性のものは水分を吸収して糊のようになり、食物を包み込み、消化酵素と食物の摂食を阻害しますので消化吸収が遅くなります。

その結果、食後の吸収が遅いので血糖値の急上昇を抑制し、すい臓からのインスリンの分泌量を和らげてくれます。

さらに、水溶性食物繊維は、コレステロールを包み込んで排出する作用があるため、体内のコレステロールが低減し、動脈硬化を防止します。

オートミールダイエットは、このようにカロリー低減のほかに、メタボに対しても大変有効な働きを持っています。

カロリー低減すれば当然体脂肪は低下してきます。ダイエットできるわけです。

オートミールダイエットは朝食としてオートミールを摂るわけですが、少量でも満腹感も得られやすいですし、結構腹持ちもいいです。

朝食で約300kcalの低減が行われますから、一月に1kg程度のダイエットが出来るのです。

あとは運動が必要です。リバウンド防止のためです。

小食の癖をつけるとダイエット、ダイエットと騒がなくてもダイエットできます。

何と言っても、肥満から脱却しようとする強い精神力です。この強い精神力こそが、ダイエットを成功させてくれるのです。


メタボ診断基準

メタボとしての判断基準は制定している所によって少しづつ違っています。

日本人のためのもの

世界糖尿病連盟
  腹囲男性90cm、女性80cm以上が必須。かつ
  血圧130/85mmHg以上。
  中性脂肪150mg/dL以上。
  HDLc男性40mg/dL、女性50mg/dL未満。
  血糖100mg/dL以上。
  の4項目中2項目以上。

日本肥満学会
  腹囲男性85cm、女性90cm以上が必須。かつ
  血圧130/85mmHg以上。
  中性脂肪150mg/dL以上かHDLc40mg/dL未満。
  血糖110mg/dL以上。
  の3項目中2項目以上。
  ※2006年から2007年ころ、この基準が不適切であるという結果が出てきています。

改訂NCEP-ATPIII基準
  腹囲男性90cm、女性80cm以上。
  血圧130/85mmHg以上。
  中性脂肪150mg/dL以上。
  HDLc男性40mg/dL、女性50mg/dL未満。
  血糖100mg/dL以上。
  の5項目中3項目以上。

九州大学
  JASSO基準の腹囲を男性90cmまたは女性80cm以上に改変したもの。

腹囲をCRPに置換した提案
  改訂NCEP-ATPIIIの腹囲をCRP0.65mg/L以上に置換したもの。

最近の研究でも議論が続いていますが、診断基準には大きな不一致が見られ、まだ統一には至っていないようです。