オートグローツ

オートグローツ

オートグローツ


オーツ麦の実から、もみがらを取り除いたものをオートグローツといいます。

オートグローツは人が食べられるように調理するのに大変長時間を要します。

これをいろいろ加工して、比較的短時間で調理できるようにしたものがオートミールです。

ですから、オートグローツはまだオートミールとは言えません。

稲で言えば玄米と言う所ですが、非常に食べづらい玄米に相当します。


オーツはイネ科の雑穀です。

この雑穀と言うのは、穀物には違いないのですけれども、世界中で大規模に耕作されているのではなく、世界のあちこちで耕作はされていても、小規模な耕作地が点在しいる穀物事です。

雑穀の身近な例としては、アワ、キビ、大豆、小豆、ソバ、菜種など沢山あります。

この例からすぐ想像できますが、原始社会では米や麦よりもこれらの雑穀の方が主な食べ物であったわけです。
雑穀であるオーツの場合もそうですが、一般に雑穀はビタミンB群、葉酸、カルシウム、鉄分、カリウム、マグネシウムなどを多く含んでいます。

現在、ダイエットや健康ブームによって色々の食材が注目を集めていますが、玄米を食べる人も結構居られるようです。

ダイエットや健康にも良い食物繊維やこれらの成分の多くは、オートグローツの胚芽や外皮に多く含まれています。

玄米の方が白米よりも多くのビタミンやミネラルを持っているのと似ています。

オートグローツは、本来まだオートミールとは呼ばれないのですが、オートグローツを精白したものをオートミールと言っている業者もないとは言えません。

オートミールと言うのは、オーツの種子を調理しやすいように加工したもののことを言うのですから、モミガラを取り除いたあと、外皮と呼ばれる薄皮を取り除いたものをオートミールと言えるかどうか微妙なところです。

確かに外皮がなくなっているので、メーカーに言わせれば、多少調理しやすいからというのかもしれません。

オートグローツは精白されると、せっかく持っていた多くのビタミンやカルシューム、水溶性食物繊維は減少します。

水溶性食物繊維は炭水化物を吸着したり、コレステロールを吸着して排出する作用があります。

また保水性に優れていますので、便の水分を長く保ち軟らかでスムーズな排便に役立ちます。

精白されたオートグローツは健康的な役割が減少してしまいます。

精白するときに出てくるものはフスマです。糠(ヌカ)ともいいます。

このヌカの中にこそ大量の食物繊維やビタミンなど有効なものが含まれています。

玄米を精白して白米にするとき出てくるのと同じことです。

実際にオートグローツの胚芽や外皮を集めた製品もあります。オートブランです。

ダイエットや健康増進のためにサプリメントとして販売もされています。

大抵の場合は精白されないまま、オートグローツは、スチールカットオーツやロールドオーツに加工されます。
ヌカを落としてないオートミールは身体によいのです。

コレステロールを排出してくれると言いましたが、その結果血液中の濃度が低下し、血管の内側からも減少してきます。つまり、動脈硬化を改善してくれるわけです。

なお、精白されたオートミールでも、実そのものにも多くの食物繊維を持っていますから、健康や食感の役には立つことができます。

食物繊維は食べたものの多くを吸着することにより、血液中のブドウ糖の上がり方を抑制し、インシュリンの分泌を抑えます。このことは糖尿病の人にとって誠にありがたいことです。