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オーツ麦

オーツ麦

オーツ麦


オートミールの原材料はオーツ麦です。

オーツ麦は英語でOatsと表記されますが、オートとか、オーツ麦、オート麦、カラスムギ、エンバク、燕麦など色々の呼び名を持っています。

またこれはグラノーラやシリアルにも使われます。

オーツ麦はオートミールの原料ですが、色々の呼び名を持っています。

ただ、カラスムギと言うのは実際には別種の物を混同して同じものとされているようです。


オーツ麦は有史以前から栽培されていたと考えられていますが、イネ科の穀物で、大麦に似た形状をしており、その種子の部分を食用にします。

オーツ麦を食用として加工された穀物をオートミールと言います。

また、粥状に調理されたものをオートミールということも有ります。

つまり、オートミール問言葉には、材料の意味と、調理された粥という二通りの意味があります。

オーツ麦から作られたオートミールは、ダイエットのために用いたり、離乳食にしたり、通常の朝食などにします。

ダイエットのために用いる場合は、オートミールダイエットとして近年日本でも持てはやされるようになって来ました。

そのほか場合によっては飼料として家畜やペットに与える場合もあります。

また、オーツ麦は土壌中のカドミュウムなどを吸着する性質がありますので、汚染された土壌を浄化する場合にも栽培されます。

野生のオーツ麦、燕麦(Oats)は土中にすき込んで肥料にしたり土中の病害虫を駆除するためにも使われます。

ビールは麦を発酵させて作りますが、麦のほかに副材料としてホップやその他のものも加えます。

燕麦を加えてビールを作ることもあるようです。

オーツ麦の種子はミネラルやタンパク質、食物繊維を非常に多く含み、特に食物繊維は穀物の中ではトップクラスの含有量です。

しかしグルテンが少ないため単独でパンの原料に用いられることはありません。

小麦粉の中に混ぜて使ったり、ビスケットの生地の中に混ぜ込んだりします。

パリパリした感じとか、サクサクした食感になりやすいですが、小麦粉との混合でもっちりした食感になることが喜ばれます。


オーツ麦を説明するため、稲を例にとって見てみましょう。

稲の場合は脱穀して、その種子である籾(モミ)の籾殻(モミガラ)を取り去って米にしています。

これを玄米と言います。精白して白米となり、水で炊いてご飯やお粥になります。

オーツ麦の場合も脱穀して、その種子を包んでいる籾殻を取り去ったものをオートグローンと言います。

稲のモミ殻もそうですが、オーツ麦の籾殻はさらに丈夫で硬く、ほとんど栄養価も無く、稲の籾殻と同じように全く食べることは出来ません。

食べることはできないと言いますのは、消化吸収されにくいということです。

食物繊維ばかりだからです。

でも、この性質を利用してサプリメントとして使うこともあります。

オートミールと言うのは、稲の場合の米または米を炊いたご飯に当たり、オーツ麦そのものはオートミールとは言いません。

オーツ麦の実は煮てもなかなか火が通りませんが、オーツを調理しやすいように加工したオートミールは短い時間で調理できます。

籾殻の取ってないオーツ麦は人には食べられませんが、家畜などには食べることが出来ます。

人が摂取する事が困難な飼料を家畜に消化させて利用します。

人には食べられないけれども家畜には食べられるのは、持っている消化酵素の違いだと考えられます。


オーツ麦の藁(ワラ)の部分は畑に埋め込んで肥料にすることが多いです。

オーツ麦はイネ科の穀物ですが、冷涼な気候を好み、寒さにも耐えられます。

もっとも盛んに栽培されているのは冷涼な気候で日照時間も短めなスコットランドです。スコットランドではオーツ麦は小麦よりも健康的で栄養価が高いと考えられ、広く愛用されています。

スコットランドでは、オーツ麦を荒めに挽いてオートミールとして食べられています。その挽き具合は、「粗挽き」、「ピン」、「細挽き」とがあり、各家庭の好みによって使い分けられています。

近年オートミールはオートミールダイエットとしてのみでなく、健康食品として位置づけられてきています。

現実にオートミールは炭水化物の吸収を緩慢にし、血糖値の上昇を抑えます。またコレステロールを取り込んで排便し、動脈硬化を予防したり、循環器系に効果もあることが分かっています。

健康のために良いので、欧米ではよく朝食にお粥にして食べられています。

昭和天皇も毎朝食されていたということです。

しかし日本ではまだまだオートミールは一般化されてはいません。

それでもダイエットが盛んになるに連れ、北海道では結構栽培されるようになってきています。