オーツ麦の歴史オーツ麦の歴史
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オーツ麦は燕麦(エンバク)とも言われます。 オートミールの原料になります。 英語では、 oats と言います。 カラスムギと言われることもありますが、正しくは、カラスムギと言うのはオーツ麦の近縁種である別のものです。 オーツ麦の原産地は中央アジアのトルコ、イラン、イラクにまたがるザグロス山地とされています。 この山岳地帯の小麦や大麦に混じって生える雑草から栽培されるようになりました。 その後はヨーロッパ西部、北部の冷涼な土地で本格的に作られるようになりました。 性質が丈夫であることから、不良な気候や土地で小麦や大麦の不作に備えて混作栽培されるうち、徐々に独立した作物になったのです。 今はオートミールに加工されますが、一世紀の終わりごろには既にヨーロッパにおいて主食として用いられる大切な作物として栽培されました。 一世紀の頃の人が主食にしていたわけですが、大変な苦労をしていたのでしょう。 オートミールに加工される前の、米で言えば玄米に相当する状態では、オーツ麦の種子は相当食べるのに骨が折れたことと想像します。消化が悪いため長い時間煮てやらないと食べられないからです。根気良く煮ていたのでしょうか。 アメリカに伝わったのは随分遅く、一七世紀にヨーロッパからアメリカに移民した人たちによって持ち込まれました。 カナダへはそれから百年ほどして伝わっています。 ところが中国への伝播は意外に早く、七世紀から十世紀頃に伝わったと思われます。 日本には明治の初めに持ち込まれています。 北海道というかなり厳しい環境にも耐えられる作物としてこのオーツが栽培されるようになりました。 その後、東北地方にも広がってきました。 北海道など寒冷地では春に種をまいて収穫は秋に行いますが、すこし温暖な土地では秋に種をまいて、翌年の六、七月に収穫されます。 |