小麦のグルテンとグルテンフリーダイエット

グルテンとダイエットについて説明します
グルテンとグルテンフリー

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グルテンフリーダイエット


グルテンフリーの「フリー」は「無し」の意味です。

グルテンを自由に食べるの意味ではなく、グルテンを食べないダイエット法という意味です。

グルテンは人を引き付けるうまみがあり、まるで麻薬のように人を引き付けのです。

ですからグルテンを食べないでおこうとすると結構我慢が必要になります。

小麦にはグルテンが多く含まれていますので、小麦を主体とするパンや麺類を食べないでおこうというのがグルテンフリーダイエットです。

グルテンは小麦に多く含まれるたんぱく質で、ねばねばしたものです。

最近欧米ではグルテンフリーというダイエット法が流行しているようです。パンなどを食べないようにし、グルテンの少ない玄米やオートミールを野菜とともに食べればOKです。

科学的根拠はあまり明確ではないのですが、玄米やオートミール、それに野菜などを中心とした食事に切り替えれば、グルテンが少ないからというよりも、食物繊維が多くなってきますから、グルテンフリーダイエットも成功するはずです。

私はダイエットのためグルテンを食べないようにしています、という気持ちを常に持ち続けるならば、それはもう立派なダイエットになります。

グルテンを食べないないということよりも、グルテンに注意することが食事のカロリーに注意するようになるからです。

これは筆者、私の意見ですが、グルテンもデンプンも消化吸収されれば単糖になって血糖値を上昇させ、消費されずに残れば脂肪として体重を上げることになります。

グルテンを食べないでデンプンを食べているというだけでは、もしそのデンプンを食べすぎるならば太ってきてしまいます。

グルテンを食べないようにしているというグルテンダイエットは、食事のカロリーに常に注意を向けさせることに大きな効果があるのではない角思います。

グルテンフリーダイエットが体にとって悪い影響を与えるならば問題ですが、炭水化物として考えればグルテンをとらなくても他の炭水化物で問題はないはずです。

ダイエットという観点からすれば、要は食事の熱量、カロリーです。

グルテンフリーダイエットは大いに結構です。

グルテンに注意すると同時に食事のカロリーに注意できるからです。

しかし、どういうダイエット方法においても必ず守らないといけないことがあります。

栄養バランスです。

グルテンをとらないことは問題ではありませんが、食事全体として、脂質、糖質、たんぱく質をはじめ、野菜などの食物繊維、鉄分や亜鉛などミネラルも必ず取り入れるように考えねばなりません。

考えるというよりも、色々の食材を少量ずつ多種類食べることです。

そうしてもう一つ、大切なことは食物繊維をたくさん取る事です。

これはカロリーを抑えてもお腹がすかなくて助かりますし、お通じも良くなって体調をよくしてくれるからです。

グルテンフリーダイエットの場合も同じです。
オートミールを中心とした食事にし、野菜を色々に調理して食べるのがよいでしょう。魚も良いです。玄米、そば、大豆、アーモンドなども向いています。

グルテンフリーダイエットでも、他のダイエットでもリバウンドしないようにしなければなりません。

リバウンドというのはやっと目標の体重まで落とせたのに、元の食事に戻した途端、前にもまして太ってきてしまう現象です。

粗食に慣れてきていますので、普通の食事はカロリーの取りすぎになってしまうからです。

そのためには常に運動を行って筋肉を付け、基礎代謝を高めておくことです。筋肉は寝ていてもカロリーを消費してくれますし、当然動かせばたくさん消費してくれます。

筋肉を付けるとよいことはほかにもあります。

張りが出ることです。ぴちっとしてきます。バストは張りが出ますし、ひっぷもプリンプリンになります。顔の表情さえも豊かになります。

ダイエットのことはこのくらいにして、グルテンということについて、特に小麦のグルテンについてもう少し詳しく理解しておきましょう。


たんぱく質とグルテン


小麦の強力粉を水でよく練ってから、でんぷんやその他の水溶性物質を洗い流しますと、ねばねばしたゴム状ものが残ります。

これが小麦のグルテンです。別名、麩素(ふそ)とも言われます。

このグルテンは小麦のたんぱく質で、細長い繊維状の分子になっていて、グリアジンの分子とグルテニンの分子が絡み合って出来ています。

小麦粉をこねることによってこの分子が絡み合うようになりグルテンとしての粘りが出るのです。

実はグルテンは小麦粉の中にはじめからグルテンとして入っているのではないのです。

グルテンに変化することのできるグルテン前駆体として、胚乳の中に含まれているグリアジンとグルテニンを水分のあるところで混ぜ合わせて反応させることでグルテンになるのです。

すなわち、グルテン前駆体としてのこの2種類のたんぱく質を水を加えてこねることによってグルテンとなり、粘りや男性が出てくるわけです。

パンを作る時には醗酵による気泡を作りたいですからよくこねてグルテンをたくさん作ります。

反対に同じ小麦粉でも、てんぷらにするときにはあまり強い粘りはないほうが良いですから、さっと混ぜるだけにしてグルテンの生成を避けるようにします。

小麦は一般にグルテンを多く含むといいますが、この反応のことを省略して表現しています。

本当は多くグルテンを作ることができるといわなければならないの名も知れませんが、一般にはそのようには言わず、単に小麦はグルテンを多く含むと表現しています。

小麦の中にも種類があり、グルテンが多いものと比較的少ないものとがあります。

このたんぱく質の多いものは強力粉になり、少ないものは薄力粉になります。

小麦粉からグルテンだけを取り出すのには、水を加えてからよく練ってグルテンを生成させたのち、多量の水でデンプンなどを洗い流します。

このためたんぱく質の多い小麦ほどこねたときのグルテンの形成が多いため、粘りが強くなります。

逆にグルテンの形成が少ない小麦は、こねても粘りが強くなりません。

通常小麦粉から約20%のグルテン(麩素)がとれます。

流れ出たでんぷんは正麩と呼ばれ、これを乾燥させて浮き粉にします。

浮き粉は菓子の材料にしたり、餅のとりこ等に使われます。

同じ麦の仲間でも燕麦(えんばく)という麦は、オートミールに加工されますが、これにはあまりグルテンは含まれていません。

そのかわりオートミールには食物繊維が多く含まれています。

パンを作るには通常グルテンの多い材料を使います。

グルテンの粘りを使うためです。例えばパンを引きちぎった時、ビスケットを割ったようにはならず、糸を引きながら名残惜しそうに二つに分かれていきます。

これがグルテンの働きであり、グルテンの粘りです。

小麦は特にこのグルテンを多く含みますのでパンの材料として好まれるわけです。

グルテンはたんぱく質の分子が結びついてできているものですから、その結びつきを切ってしまうものがあります。

例えば果汁を加えると結びつきが切られ、グルテンは粘りを失ってしまいます。

燕麦でパンを作ろうとしてもこのように粘りのあるパンにはなりません。

煎餅かビスケットのようになるでしょう。グルテンがないからです。

先ほどグルテンフリーダイエットのお話をしましたが、実はパンのおいしさはこのグルテンによるところが大きく、パン食を始めるとパンを食べずにはいられなくなるといわれます。パン中毒のようなものです。

そういうところから、グルテンには麻薬のような魅力があり、グルテンを食べ始めるとグルテンなしでは我慢できなくなるのだといわれています。

そこをぐっと我慢してグルテンなしの食事にするのがグルテンフリーダイエットなわけです。


グルテンを主体とする食品・・麩(ふ)


小麦のグルテンは麩(ふ)を作るのに用いられます。グルテンにもち米の粉を加えて蒸したものが生麩(なまふ)です。

さらにこれに膨張材を加えて焼けば焼き麩になります。

麩は古くから食べられていたようで、中国では宋の時代から食べられていました。

日本には仏教とともに伝来し、奈良時代に京都の寺で修行僧に食べられていたようですが、次第に人々の間に広まっていきました。

最初の頃、麩は小麦粉を作るときに出るフスマも原料にしていたため、フという名が付いたとされます。

室町時代にはかなり普及し、料理に使われたり、茶うけに使われたりしました。

生麩   京都の名産。京料理につき物。

餅麩   グルテンにもち米を混ぜて作る。雑煮やぜんざいの餅の代わりに使われる。

紅葉麩  生麩を断面をもみじ型にし、着色する。薄く切ると紅葉の葉のようになる。

手毬麩  五色に染めた生麩。白味噌をアンにして丸めた手毬麩もある。

萩麩   こんがりと黄金色に揚げた麩で、大根おろしと酢を加えて食べる。

焼き麩  千利休が考案。全国的に広がった。すき焼き料理に使われる。

板麩   焼き麩の一種。棒に巻きつけバーナーで焼いたあと、板状にする。広げてすり身を入れたりする。


副材としてのグルテンの用途


グルテンは粉末状や粒状、繊維状、ペースト状などの小麦タンパクとして加工され、水産加工品の練り製品や食肉の加工品の副材料として使用されます。

例えばグルテンはかまぼこ、ちくわ、はんぺん、ソーセージ、混合ハム、ウインナーソーセージなどに使われます。

また、冷凍惣菜のハンバーク、肉まん、餃子、ミートボールなどにも使われます。

粉末のグルテンを小麦粉に加えて、生地を改良し、パンや菓子に使われる場合もあります。

通常の小麦粉のグルテンにさらにグルテンを加えて非常に強い粘りを出すのです。


通常、グルテンは増量剤としてではなく、グルテンの特性を活かす使い方がされます。

例えば、かまぼこの弾力を増したり、ソーセージの歯切れを良くしたりします。

同じ麦の仲間でも、燕麦から作られるオートミールはグルテンをあまり含んでいません。

このためオートミールの場合はサクサクした感じになり、ねばねば感は少なくなります。麦ならばどんな麦でもグルテンを持っているわけではありません。

うま味成分であるグルタミン酸ナトリュームは、かつてはグルテンから作られていたことがあります。

グルテンを酸で分解して作られました。

小麦タンパクであるグルテンは肉のようにすることが出来ます。

このように加工されたグルテンをグルテンミートと言います。

適度の弾力があり、肉のように調理することが出来ます。薄味をつけた缶詰も販売されています。カレー、サラダ、炒め物など肉と同様に使うことが出来ます。

グルテンミートは原料がグルテン、すなわちタンパク質ですから、よいタンパク供給源となります。