オートミールダイエット/小麦

小麦のグルテンなどについて説明します
小麦

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小麦の種類

小麦は世界の中で最も生産量の多い穀物です。

稲、トウモロコシを含めて三大穀物といわれます。

小麦の染色体は整数倍になっています。

二倍種  クサビ小麦、タルホホ小麦

四倍種  マカロニ小麦(デュラム小麦)、エンマ小麦

六倍種  パン小麦

現在生産量が一番多いのは、六倍種の普通系小麦と言われるパン小麦です。

(参考:ダイエットには燕麦から作られたオートミールが適しています。しかしパンを作るには小麦が適しています。

オートミールは食物繊維にと見ますが、グルテンが少なく、粘りを出しにくいからです)

小麦の原産地と分布


小麦の発祥の地は西南アジアで、人類が農耕を始めたとされる以前に、野生の小麦を採取して利用していたものと考えられます。

紀元前7000年頃には既に二倍種と四倍種がありましたが、生産性の高い四倍種に傾いていきました。

四倍種のエンマ小麦から突然変異によってマカロニ小麦が生まれ、現在でも地中海地方で栽培されています。

パン小麦はトルコの遺跡に見られることから、その起源は南カフカスと考えられています。

質もよく、生産性も高く、比較的広範囲の気候に耐えられるため世界各地に広がって行きました。

中国へ伝わった小麦は、マントウ、ミエン、ビンなどと呼ばれる平焼き様のものから月餅などさまざまな小麦粉製品となり、特有の文化を作りました。

イタリアでは、デュラ小麦という品種の小麦を粉にし、マカロニスパゲティーとして文化を作っています。

アフリカでは紀元前3000年、中国北欧では紀元前2000年に伝わってきています。

アメリカ大陸やオーストラリアへはイギリスからの移民によって持ち込まれています。

パン小麦の伝播していく途中で変種も生まれています。クラブ小麦、インド小麦、スペルト小麦などがそうです。

日本で栽培が行われるようになったのは奈良時代です。鎌倉時代には稲の裏作として作られました。

また、日本では、日本産の小麦の質がよく合ううどんになって、一つの文化を形成しています。

色々の所でこのように、その国の風土や食習慣とのかかわりにより、小麦の食形態は特有の文化を作ってきています。

形態


小麦の背丈は大体1m程度です。初夏に穂が出て複数の花をつけます。

穂軸は約20個の節でつながっており、各節からまた小さな穂が出ます。

この小さな穂には数個の節があって、各節に花をつけます。

しかし全部が結実するのではなく、普通基部に近い三個か四個が結実します。

その実は長さ数mmの細長い楕円形をしています。

小麦は胚乳の部分を食用としますが、その胚乳を包んでいる表皮が硬く、胚乳と分離することがなかなか難しい穀物です。

たとえば米の場合は比較的簡単に表皮を取ることが出来ます。

これを精白といい、表皮を集めたものをヌカ、胚乳の部分を白米と言います。

しかし小麦の場合には精白することが難しいわけです。

このため現在は小麦を砕いて粉にし、フルイにかけて表皮を取り除きます。

フルイを通ったものが小麦粉になるわけで、これを色々の食品に加工して食しています。

フルイを通らなかったものはもう一度製粉してフルイなおしますが、これを繰り返すうちにだんだん質は落ちてきます。

一万年も前の人々は、採取してきた小麦を炒って表皮をはがしていたものと思われます。

そのころ、小麦に混じって生えていた雑草のエンバクもやがて栽培されるようになりました。

更にその後、このエンバクを加工してオートミールが作られるようになります。オートミールにも色々ありますが、エンバクの実をただ挽き割って粥にすることもあります。

土器が作られた頃、人々が採取してきた小麦やエンバクもおそらく粥にされたものと思います。

今でこそ、オートミール粥だなどといっていますが、原始の人も似たようなものを食べていたものと推定します。

また、土器のない時代には、粉にしてから水で練り、薄く延ばして焼いて食べたものと考えられます。これが現代のパンの原型です。

エジプトで始まった発酵パンがヨーロッパ全体に広がりました。

主要成分と硬さ


主要成分は胚乳にあります。胚乳は全体の83%、表皮は15%、胚芽が2%程度です。

小麦は小麦粉として利用されることがほとんどですが、その小麦粉は、こねた時の粘りの強さによって用途が違ってきます。

小麦粉を水で練ったとき、粘りを与えるのはグルテンで、このグルテンは弾性のあるグルテニンと粘性のあるグリアジンが結合して出来たものです。

小麦の種子を食用にするわけですが、その種子の硬さによって分けられるときもあります、

一番硬いものから順に、硬質(ハード)、準硬質(セミハード)、普通(スタンダード)、軟質(ソフト)に分けられます。

硬質小麦は粒が硬く、強力粉に加工されてパンを作るのに使用されます。

普通小麦は中間質小麦ともいい、中力粉に加工され、麺を作るのに使用されます。

軟質のは、薄力粉で、ケーキ用などにされます。

日本では春に種を蒔いて秋に収穫する春小麦が多く、中程度の硬さで普通小麦です。

これは中力粉となりますが、だれ易いためパンには不向きで、製めんに主として使われます。

製粉過程で取り除かれた表皮や胚芽の部分はフスマと呼ばれますが、栄養価が高く、飼料や健康食品としても利用されます。