オートミールダイエット/小麦粉

小麦はなぜ粉にされるのかなど説明します
小麦粉

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小麦粉の歴史


小麦粉と言うのは、小麦を粉に砕いてフルイを通して作ります。

外皮や胚芽の部分を取り除いたもので、小麦の胚乳の粉のことを言います。

米の場合は、外皮を取り除いて胚乳の部分を白米として使えますが、

小麦の場合は外皮が硬くしっかりとくっ付いているためこれを取り去る良い方法がないのです。

そのため粉にしてふるいわけしているのです。

明治時代の中ごろアメリカから輸入された小麦粉をアメリカンの粉、メリケン粉と呼びました。

その後国産で作られるようになっても小麦粉のことをメリケン粉と呼び、小麦粉の代名詞になってしまいました。

小麦を粉にするため、既に紀元前1万年ころにおいて、石臼と石杵でついていたものと思われます。

時代が下がると、石臼は平たい皿になり、石杵は細長い石の棒になって、ゴリゴリと挽く形になってきました。

この形のものをサドルカーンと呼び、ピラミッドの副葬品として発見されました。

次に出てきたのは、円筒状の2枚の石を上下に積み重ね、上の石を回すものです。

これは現代の挽き臼と原理的に何ら変わるところがありません。ロータリーカーンと呼ばれます。

石臼の動力は最初は人力でしたが、ギリシャ時代には家畜を使っていました。

紀元前400年ころには水車が使われていたことが分かっています。

風車を使ったものは東洋の発明といわれますが、実用的に発達させたのはオランダやイギリスでした。

17世紀以降は製粉技術は目覚しく発展し、一度粉にしてフルイを通した後、続いて第二の臼で挽いてふるい、第三第四と自動的に多段粉砕されるものも出てきました。

紀元前、小麦を栽培していたとき雑草として燕麦が混じっていました。

気象条件が悪く、温度が低かったとき、その雑草のみが残り、これを食べてみた所何とか食料になったものと考えられています。

この燕麦はダイエット用のオートミールに加工されますが、あまり粉としては利用されていません。

オートミールはグルテンが少なく小麦のように粘りが無いためです。

その代わり、元雑草から発展したオートミールは食物繊維が多く含まれています。

小麦粉の製法


小麦粉は小麦を粉にしてフスマと胚乳に分けることを基本として作られますが、その工程には三つあります。


前処理工程

小麦の中から異物や汚れを取り除き、未成熟のものも取り除きます。

また仕上がりの粉の硬さなどを希望のものにするため、種類の違う小麦を配合したり、加熱や乾燥を行って品質を調整します。

場合によっては加水することがあります。

水を含ませることによって表皮を強くし、胚乳を軟化させることによって、粉にしたとき分離しやすくします。


破砕工程

少し粗めの粉にする工程です。ここで胚乳部のみを集めるようにします。

集めた胚乳の中から混じっている外皮を風で吹き飛ばしたり、粗すぎる胚乳をもう一度破砕します。

さらに細かく粉砕し、目的に応じた粒度分布にまでします。


仕上げ工程

粉砕された粉を目的によって配合し、再度ふるいわけして均一な製品とします。

最後に包装し出荷します。

小麦粉の分類


用途別分類

強力粉  硬質小麦から作られ、粘弾性の強くグルテンの多いもの。主にパンの製造に使われる。

薄力粉  軟質小麦から作られ、粘りが弱く、ケーキつくりや料理に使われる。

中力粉  普通小麦から作られ、前二者の中間的なもの。うどんやフランスパンに使われる。


等級分類

製粉は最初に挽いてふるい、残ったものをまた挽いてふるうということを何回か繰り返します。

最初のものは胚乳部の中心部分が多く、高品質ですが、後の段になるほど表皮などが入り込みやすく、低品質になります。

この表皮の入り込み程度で等級わけされており、少ないものから順に、

特等級、一等級、二等級、三等級、末粉

と分類されます。

一般家庭用は一等級が主で、特等級は主に業務用に使われます。


その他の分類

その他の分類として

地粉・・・国内産の小麦使用のもの
全粒粉・・・フスマも含めて製粉したもの
てんぷら粉・・膨張材、調味料入り
から揚げ粉・・・同上
お好み焼き粉・・・同上


小麦粉の成分

小麦粉に水を加えて練ったとき、その粘りを与えるのは、たんぱく質としてのグルテニンとグルアジンが結合してグルテンが形成されるからです。

グルテニンは弾性を与え、グルアジンは粘性を与えています。

たんぱく質は繊維状になっており、こねることによってこの繊維が絡み合い、粘りが出てきます。

たんぱく質の多いものはグルテンが多いため粘りが強く、少ないものは粘りもあまり出ません。

グルテンを見るのは簡単です。よくこねてから、もみながら水で洗い流すとねばねばしたものが残りますがこれがグルテンです。

小麦粉を栄養的に見た場合、エネルギーとたんぱく質は多く含まれていますが、ビタミン、無機質、食物繊維は多くはありません。

これは小麦粉として製粉する際に表皮や胚芽をフスマとして取り除いているためであり、そのフスマの方にビタミン、無機質、食物繊維や脂質が含まれています。

フスマは健康食品として販売されています。

精白したオートミールを作るときもフスマが出ますが、これはオートブランと呼ばれ、食物繊維が多く含まれています。

栄養価を保持するには、精白しないで小麦をそのまま用いる、全粒粉があります。

燕麦の場合も全粒粉としてのオートミールも作られます。スチールカットオートミールと呼ばれます。

小麦粉で作られるパンなどは、小麦粉のみでなく、玉子や牛乳など副材料が使われていますので、栄養バランス的には改善されています。